1.必要な建物の大きさを決める

家族構成により必要な建物の大きさを決めます。リビングなどは、広ければ広いほど良いと考えがちですが、広すぎには注意が必要です。広ければその分、吹き抜けがあればさらに冷暖房負荷が大きくなり光熱費は高くなります。
 独立した部屋はできれば8畳~10畳を最低の目安にすべきです。あまり狭い部屋ですと、ライフスタイル等の変化に対応しづらく、将来的にデッドスペースになりかねません。
 予備室は普段使用する機会の多い部屋の兼用として計画しましょう。

2.土地は17坪程度から建てられます

 延べ床面積30坪の家が欲しいなら、土地は17坪程度あれば(60/200程度だと)1フロアー10坪の3階建てを建てるとそうなります。これ以上の広い土地を持っている方は、立体的に利用すればかなりの有効活用が出来ます。

3.大枠の予算計画を立てる

 手持ちの資金とローン返済支払い枠を決めれば建築に使用する総額が逆算されます。この際、給料のアップやボーナス返済はなくして考えてください。返済方法は均等返済があくまでも予算の基本となります。給料UP等の楽観的な要素を排除して計画する事が大切です。

4.建物タイプを決定する

どのような種類の建物にするか予算を参考に決めていきます。

 A 木造 軽量鉄骨 他プレハブ系の簡易な建物
 B 重量鉄骨 鉄筋コンクリート SRC造の計算構造系の建物

 Aタイプの場合は長くても20年以内に返済できる月々の返済額としましょう。20~25年に設定するのは赤に近い黄色信号、25年以上の設定は完全に赤信号が点灯します。 建物の耐久的にも税的にも基準である建物の償却年数を大幅に超えてしまう計画は、計画ではなく無謀な挑戦といわざるをえません。
ましてや親子二世代に渡る支払いはもってのほかです。簡易な建物では年数の経過により、資産価値は下がりますし、メンテナンスの範囲を超えた修復等が必要になってしまいます。 Bタイプの場合であれば30年または35年でも良いでしょう。

5.まずは基本の基本である土地の耐力を調べる

 どんな建物でも土地の耐力を調べることはとても重要です。
 安全の基である全ての基準は建物を立てる土地の条件ごとに決定していく必要があります。
どんなに立派な建物を建てても、その土地が軟弱であればどうにもなりません。耐力に応じた基礎の強度や対策を過不足なく行うためにも、信頼できる耐力検査に基づく計画が絶対に必要です。
 検査内容により費用は多少違いますが、20~30万円前後で行えます。簡単な人力調査や簡易器具を使用しての調査は、精度誤差が大きく正しい測定値は得られませんので注意してください。特に表層部の簡易式は無意味です。
こんな落とし穴!
 地耐力は検査を行わなかった場合、法的には一律5tありという扱いになりますが、実際に調査を行うと半分にも満たない場合が多く見られますので注意が必要です。